障がい者雇用に関する情報

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障がい者雇用サポーターと共に作る「With」な未来

山洋電気株式会社

取材協力

山洋電気株式会社

本社

〒170-8451 東京都豊島区南大塚3-33-1

HP

https://www.sanyodenki.co.jp/

設立

昭和11年(1936年) 
山洋電気株式会社
山洋電気株式会社

社員数

山洋電気グループ 3,705名(2024年3月期)

事業内容一例

冷却ファン、サーボモータ、ステッピングモータ、無停電電源装置(UPS)等設計開発、製造および販売

今回、取材にご対応いただいたのは

障がい者雇用サポートメンバーの皆さま

障がい者雇用推進者研修(障がい者雇用サポーター)を受講したきっかけ

当社の経営企画部キャリア開発課では、業務のひとつとして、障がい社員の職場支援があります。障がいのある方も健常社員と同様に仕事に生きがいを見いだし、共に働き、共に成長していける環境を創り出す支援部隊として活動しています。

障がい者雇用推進者研修受講のきっかけは、他部門のリーダーが障がい者雇用サポーターの資格を取得したことを聞き、資格について組織内で共有する機会があったことです。障がいのあるメンバーをより良くサポートしたいという思いがあり、社内イントラで、障がい者雇用サポーターの資格取得の募集をしたところ、さまざまな部門の社員が手をあげてくれましたので、障がいに対する勉強会の一環として皆で受講し取得をしました。現在では、この障がい者雇用サポーターを取得する5名の社員がコアとなり、障がいある社員や職場サポートをおこなっています。メンバーの役割は、①障がいと共に生きる社員に安心感をもってもらう ②障がいと共に生きる社員の困難さを周囲につたえていく ③誤解の解消や誤ったバイアスに対し是正貢献ができる を行動していくことです。障がいある社員に、障がい部分を周囲がサポートしていくことは、育児をしている人に育児と仕事を両立しやすいよう周囲がサポートすることと同じこと、と考えていますので、私たち障がい者雇用サポーターのメンバーは、障がいある社員を”With障がい”、障がいと共に生きる人という意識をもっています。With社員が存分に力を発揮できるよう、この障がい者雇用サポーターで学んだ知識は、私たちサポーターメンバー誰もが身に付けている知識として活用しています。

障がい者雇用の状況について

当社を含めたグループ会社では現在、51名の障がいのある社員が働いています。設計部門や管理部門、生産部門など個々の得意を生かして仕事をしています。職場の定着率については、非常に高いのではないかと思います。1、2年で辞めるケースはほぼありません。社歴の長い社員ですと、20年以上になります。

当社の主力製品であるサーボモータを健常者の社員が1日20台製作するところ、30台製作することのできる秀でたスキルで活躍をしているWith社員もいます。多くのWith社員が得意なスキルで活躍してくれているのです。

職場内の配慮について

職場内において合理的配慮をスムーズに行うための「配慮確認シート」という個人カルテがあります。これには「障がい情報」や「サポートすべき内容」「緊急連絡先」などが記録されています。例えば聴覚障がいの場合、補聴器を使うとある程度は聞こえるのか、筆談が必要なのかなどが職場内で共通認識となるように「見える化」しているのです。
配慮確認シートサンプル
配慮確認シートサンプル

これから障がい者雇用に取組む企業・団体へのメッセージ

まずは各企業様や団体様それぞれのできる範囲で障がい者雇用をスタートしてみるのが良いと思います。気構える必要はないのではないかと思います。障がいのある社員は共に働く仲間です。健常者も障がい者もお互いに補い合うことが、お互いの気づきになり、この多角的視点が組織成長につながっていくのではないでしょうか。

今後の障がい者雇用に対する展望-障がい者雇用サポーターとともに―

当社は、カンパニー体制の会社ですが、3つあるカンパニーの横ぐし活動として、障がい社員が働ける環境づくりをテーマに、最近ワーキンググループを発足しました。

障がい者雇用サポーターのメンバーも、このワーキンググループに参画し、活動をすることになっています。

コンセプトは、「得意なスキルを生かして、新しいビジネスをつくる」。

単調な作業をおこなうだけでなく、障がいを持つ方々の視点から生まれるアイデアから世の中に役立つ製品を生み出していけるよう、私たちサポーターもWith(共に)の気持ちをもち続けていきたいと思います。