障がい者雇用に関する情報

障がい者雇用に関する情報

“障がいの有無を意識しない”風土が創り出す機会均等

イマジネーション株式会社

取材協力

イマジネーション株式会社

本社及び本社工場

〒231-0023
神奈川県横浜市中区山下町2番地
産業貿易センタービル2階

HP

https://www.imagination.co.jp/
イマジネーション株式会社

事業内容一例

・システム、ウェブサイトの開発・保守、運用支援
・システムコンサルティング、プロジェクト推進支援
・情報関連機器/ソフトウェア/パッケージソフトウェアの販売、導入、キッティング、保守窓口業務
・電話応対代行業務並びにコールセンターの運営、各種BPO支援(データ入力、郵便物発行・送付業務など)
・障がい者支援事業
・労働者派遣事業、有料職業紹介事業

今回、取材にご対応いただいたのは
営業推進室 室長/経営企画部 担当部長 髙橋秀章様
営業推進室 室長/経営企画部 担当部長
髙橋秀章様

「障がいの有無を気にしない」企業文化

当社はIT開発・保守・ヘルプデスクやBPO(コールセンター・書類審査等)を手がける情報サービス企業です。お客さまの言葉に耳を傾け、お客さまと価値観を一つにすること。お客さまの満足が私たちの満足。という経営理念で運営しています。私たちの障がい者雇用においては、あらかじめ仕事を決めるのではなく、一人ひとりの「できること」に合わせて業務内容を柔軟に組み立て、契約時間に応じた成果が出せるようにしています。また、障がいの有無に関係なく「同じ仲間」として接することを組織文化として大切にし、管理職にもその姿勢を共有しています。

採用においては、履歴書や職務経歴書だけでは分からない本人の背景や思いを知るため、原則応募者全員と面接を行います。対話を通じて障がい特性や本当にやりたいことを見極め、業務を細分化しながら適性を見つけていく「トライアンドエラー」を重ねています。先天性・後天性にかかわらず、誰もが障がいと関わる可能性があります。そのとき、どう守り、どう支えるかを考える視点で雇用に取り組むこと。これは中小企業こそが率先して意識すべき姿勢だと考えています。

大切なことは「障がいの有無」ではなく業務に対する適性

当社の障がい者法定雇用率は20%を超えていますが、法定雇用率の達成を目的にするのではなく、「誰にとっても同じ機会をつくる」という姿勢で障がい者雇用に取り組んでいます。求人も健常者・特定求職者に分けず、同じ内容を両方に出しています。応募があった際に確認するのは、「どんな配慮が必要か」という点だけで、それ以外は全社員と同様のルールのもと働いてもらいます。

どの組織の雇用契約書をみても障がい者であることは特記されません。重要なのは、業務に取り組む意欲と改善する姿勢があるかどうか。それがあれば、障がいの有無に関係なくチャンスがあると考えています。現在、雇用している障がい者のうち、身体障がいの方が4割、精神障がいの方が6割です。障がいの種類にはこだわらず、「何ができて、どんな配慮が必要か」「どこまで頑張れるか」という観点で、業務とのマッチングを図っています。

信頼関係の構築のために企業がすべきこと

人材を採用した責任は会社にあると考え、支援機関に任せきりにせず、自社でしっかりサポートしています。その一環として、必要に応じて家庭訪問や保護者との面談も行っています。「そこまで一般就労でやる必要があるのか」と言われることもありますが、本人との信頼関係を築くことで早期退職を防ぎ、定着につながると考えています。ただし、本人が努力する姿勢を持っていることが前提です。

また、産業医に加えて専属のカウンセラーを配置し、定期的に相談できる体制を整えています。上司に直接言いづらいことでもカウンセリングを通じて課題として浮かび上がり、それをもとに職場環境の改善にもつなげています。地域や支援機関の協力も大切ですが、最終的に責任を負うのは雇用主である私たちだという意識で取り組んでいます。

特別扱いではなく機会の提供を

全社員に対して、障がいのある方も「仲間」として接してほしいと伝えており、特別扱いはせず、必要な配慮のみ共有しています。障がいの内容についてはあえて詳しく伝えず、「気づいたことがあれば上司に報告を」とシンプルに対応しています。

採用では、やる気・努力する気があり、しっかりコミュニケーションが取れる方であれば、障がいの有無に関係なく採用しています。応募時点で自身の経験や理由がある人に対して、最大限の機会を提供しています。結局のところ、どれだけサポートするかは、経営者が社員をどう見ているか、どんな世界観を持っているか次第です。障がいがあるから特別ということではなく、人それぞれ違う“描き方”をしているだけだと考えています。

障がい者の活躍の場をさらに広げていきたい

当社には毎年20名ほどの応募がありますが、全員をすぐに雇用するのは難しく、「もう少し様子を見たい」と感じるケースもあります。そうした方々にも機会を提供するために、関連会社イマジネーションライフ株式会社で「就労継続支援A型」と「就労移行支援」を行う福祉事業を始めました。

この取り組みは、就労に向けたステップとして機能しており、開設初年度から毎年一般就労の実績を出しています。横浜市・関内エリアまで通える方は、ぜひ応募をご検討ください。今後も、情報サービス業に限らず、障がい者雇用の場をさらに広げるために、新たな産業の創出にも取り組んでいきます。